本格的なパニーノとは?

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本格的なパニーノとは?

投稿 by Matteo Savarese on Wed Nov 05, 2014 10:50 am

1.色々な具材が入っているパニーノ
 
イタリア風喫茶店といえば、パニーノが食べられるところだとイメージされています。
パニーノというのは、具が挟まったパンのことです(イタリア以外の国ではよく、「パニーニ」と呼ばれています)。
お店によってパニーノの具の種類が違いますので、パニーノに決まった中身はないと思われているようです。
しかし、イタリア人から見ると、パニーノに何でも入っていいわけではありません。
もともとパニーノはどんなものでしょうか?
本格的なパニーノを作るには、どんな具材を使えばいいでしょうか?




サラミが挟まったパニーノ


2.パニーノとサンドイッチ
 
パニーノはサンドイッチの仲間だとされていますが、その違いは何なんでしょうか?
サンドイッチは四角いスライス・パン(イングリッシュ・ブレッド)に具が挟まったものなのに対して、パニーノはイタリアン・パンもしくはバゲットに具が挟まったものです。

イングリッシュ・ブレッド



イタリアン・パンというのは、イタリアのどこの地方かによって多少違いますが、もちもちした丸っぽいパンです。





イタリアのパンの例(フリウーリ州のパン)

日本の一般的な食パンは、どちらかといえば、イングリッシュ・ブレッドに近いです。


日本の食パン


3.日本のパニーノ


パニーノかサンドイッチかといえば、サンドイッチのほうが日本で昔から知られています。
しかし最近、パニーノもポピュラーになってきました。
代表的な日本のパニーノとして、セガフレードとドトールというチェーン店のパニーノは代表的です。



セガフレードのパニーノ・メニュ



ドトールのパニーノ・メニュー

日本のパニーノの具としてよく使われている材料は、ハム、チーズ、トマト、レタス、ベーコン、チキン、エビ、ツナ、アボガドなどがあります。それらの上にバジル・ソース、タルタル・ソースなどのソースがよくつけられます。イタリアのパニーノはどうなんでしょうか?

4.イタリアのパニーノ

イタリアのパニーノは、家庭的なパニーノとお店で食べるパニーノに分かれています。お店で食べるパニーノはトースターで温められていることからパニーノ・カルド(ホット・パニーノ)とも呼ばれています。又、パニーノを作る店としては、バー(bar)とパニノテーカ(パニーノ専門店)という2種類あります。

4.1 イタリアの家庭的なパニーノ

昔のパニーノにほとんど1種類の具しか挟まっていなかったのです。多くても2種類でした。しかも具は、だいたい決まっていました。ほとんどの場合では、パニーノの具はハム、サラミかほかのアッフェッタート(affettato)でした。アフェッタートというのは、ハムと同じく、塩付け豚肉(発行肉)を意味します。ハムとサラミ以外、パンチェッタ、スペック、モルタデッラなどがあります。


アッフェッタート

パニーノにアッフェッタートの一種類しか挟まっていなかったことから、パニーノの名前として、パニーノ・ディ・プロシュット(ハムのパニーノ)、パニーノ・ディ・サラーメ(サラミのパニーノ)などの単純なな名前が使われていました。
アフェッタート以外、パニーノの具としてよく使われていたのはチーズでした。その場合パニーノは、パニーノ・ディ・フォルマッジョ(チーズのパニーノ)と呼ばれていました。もう一つ家庭的なパニーノとして人気があったのは卵焼き入りのパニーノでした(パニーノ・コン・ラ・フリッターた)。
だいたい1種類の具しか挟まっていなかったのですが、2種類入りのパニーノとしてハムとチーズ、サラミとチーズのコンビネーションがありました。
イタリア人にとってパニーノは、日本人にとってのお握りみたいなものです。自分でも簡単に作れる、立っていても食べられる、お弁当にピッタリの軽食です。
学校に行く子供達のために、お母さんがパニーノを作ります。学校の遠足があると、お母さんが子供のリュックに2個か3個のパニーノを入れます。山を登ったり海に行ったりする人達は、パニーノを持っていきます。

4.2 イタリアのトースト
 
現代のイタリアでは、パニーノは「バー」(bar)で食べることが多いです。イタリアでバーというのは、お酒もコーヒーも飲める店です(だいたい日本の喫茶店と同じです。)

イタリアのバー(bar)



バーのカウンターに並んでいるパニーノと他の食べ物

上のような風景は今のイタリアでは一般的ですが、バーでパニーノを食べる習慣は比較的に新しいです。
昔のバーでは、パニーノではなく、トースト(toast)が食べられていました。
イタリアのトーストは、食パン2枚にスライス・チーズとハムを挟んで焼いたものです。アメリカの「ホット・サンド」に似ていますが、具材はスライス・チーズとハムに限ります。
このようなトーストは、今でも、パニーノと並んで、イタリアのバーの典型的な食べ物です。 

イタリアのトースト

パニーノは以前、温めないで常温ので食べるものでした。バーで、もっと手の加えたものを出すべきだと思われていて、トースターでパンを温めてトーストを作っていました。トーストは、イタリアの丸いパンでではなくスライス・ブレッドで作られていたので、パニーノと別物だと思われていました。
2枚のパンに具が挟まったトーストは、それ専用のトースターで作られていました。


イタリア風トーストを作るためのトースター


上のようなトースターがあると、具を挟んだ2枚のパン・スライスを入れて、一回でイタリアン・トーストが焼けます。


普通のトースター(1)



このタイプのトースターだと、パン1枚ずつしか入れられないからイタリアン・トーストは上手に作れません。


普通のトースター(2)



このタイプのトースターでも、サンドイッチに圧力をかけられないからイタリアン・トーストが作れません。
昔のバーでは、専用のトースターでトーストが作られていました。今でも、食べ物としてトーストしか出さない店が多いです。
イタリアのバーで、フォーク・ナイフで食べるものを出してはいけません。フォーク・ナイフで食べるものを出すと、バーではなくてレストランか居酒屋(トラットリーア)になってしまいます(違う免許が必要みたいです)。
そのために以前、バーで出してもいい食べ物としては、トーストしかなかったのです。

4.3 パニーノ・カルド(ホット・パニーノ)の登場
 
1980年代に、パニーノ・カルド(ホット・パニーノ)が登場しました。
パニーノ・カルドは、最初外国風(特にアメリカ風)の店で登場しました。その内、アメリカのハンバーガーの影響もあって、普及してきました。
だんだんパニーノ・カルドは、トーストと並んで、イタリアン・バーの代表的な食べ物になってきました。
基本的に最初のころ、パニーノ・カルドとトーストの主な違いはパンの種類でした。トーストはスライス・ブレッド(食パンのスライス)で作られているのに対して、パニーノ・カルドは普通のイタリアン・パン、つまり丸っぽいパンで作られています。
丸いパンは通常のイタリアン・トースト用トースターに入らないから、パニーノ・カルドを焼くための新しい機械が必要になりました。





パニーノ・カルド(ホット・パニーノ)用のトースター(ピアストラ)

1980年代から、イタリアの多くのバーで、上のようなトースターが登場しました。ピアストラ(鉄板)と呼ばれているこの種類のトースターがあると、大きなサイズのパンも焼けるし、いろいろな種類の具も入れられます。当時までのトーストにハムとスライス・チーズしか挟まれていなかったのですが、パニーノ・カルドの登場で具の幅が広がったのです。

4.4 パニノテーカ (パニーノ専門店)の登場)

1980年代の後半から、パニノテーカ(パニーノ専門店)という種類の店が流行りました。パニノテーカの代用的なパニーノは、ボスカヨーラ風(=きこり風)のパニーノでした。ボスカヨーラにお店によって色々なバリエーションがありましたが、基本的にキノコ、ソーセージ、チーズが入ったパニーノでした。
その時代から、バーのパニーノとパニノテーカのパニーノの道が分かれ始めたのです。
バーのパニーノは今でも比較的にシンプルです。トーストの時代と比べて増えましたが、大体アッフェッタート、色々な種類のチーズ、レタス、トマトに限ります。
今頃のパニノテーカでは何でもあり得ますが、基本として、上記の材料の他にハンバーガー、キノコ、色々な種類の野菜、ピンク・ソース(マヨネーズとケッチャップが混ざったソース)が入ったパニーノがあります。

4.5 まとめ(イタリアの3種類のパニーノ)

さて、以下の表で、イタリアの3種類のパニーノの一般的な具材をまとめてみました。

家庭的なパニーノバーのパニーノパニノテーカのパニーノ
アッフェッタートアッフェッタートアッフェッタート
チーズチーズチーズ
トマト、レタス野菜、キノコ
ハンバーガー
ピンク・ソース
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